寝る前のリラックス

  眠る前にゆったりとした時間を持つことは睡眠にとって重要です。心身が興奮していると寝付きに時間がかかってしまいます。寝床に入る少し前は眠る準備を整える余裕を持ち、昼間の緊張を解きほぐしましょう。リラックスの方法は自分が「1日が終わった」と感じられるものなら何でも構いません。

1.自分なりのリラックス方法を。

 いつも眠る前に決まって行う、自分なりのリラックス方法を入眠儀式といいます。

 寝室へ向かう前に入浴、着替え、歯磨き。寝室では枕や布団を整え、目覚まし時計をセット。本を読んだり、日記を付けたり。アロマテラピーや軽めのストレッチをする人もいるかもしれません。

 入眠儀式は一種の習慣づけと言えます。自分が気に入ったリラックス方法が見つかれば、それを毎日繰り返すとよいでしょう。習慣になれば、それを行うだけで昼間の緊張状態からクールダウンできるようになります。

 ただし、睡眠儀式がプレッシャーになるようだと逆効果。ポイントは普段の生活の中で、無理なく自然に行えることです。

2.好みの香りでリラックス。

 アロマテラピーは花や草木から採取した精油を使ってストレスを軽減する方法。インドやエジプトでは数千年前から使われてきた歴史があると言われます。精油は花、木、草から圧縮、蒸留等の方法で採取します。

 特定の香りで必ず眠りの質が良くなるというものではありませんが、好きな香りが見つかればリラックスしやすくなります。ショップでティスティング(試香)するときは、ボトルをいきなり鼻に近づけるのではなく、少し離して徐々に近づけるとよいでしょう。眠る前に緊張を緩和するにはラベンダー、カモミール、マジョラムなどが知られています。コットンに1、2滴垂らし、枕元に置くだけなら簡単です。

 香りには緊張緩和の効用が記されていることがありますが、好みでなければリラックスはできません。鎮静作用があると言われる精油の中から好みのものを選ぶのがおすすめです。 

3.静かな音楽でリラックス。

 寝室で音楽を楽しむにはちょっとしたコツがあります。眠る前に聞く楽曲はあまり意識しないで聴けるものを選ぶと良いしょう。音楽が就寝前のリラックスにつながるのは、日ごろから音楽を聞き慣れている人の場合。音楽を聴く習慣のない人の場合はかえって寝付きが悪くなることがあります。

 クラッシック。特にバッハがよいらしい。いや、寝付きにはパッヘルベルのカノン。癒しにはボサノバだ…。こうした迷信めいた話をよく耳にします。確かにその人にとってはそうかもしれませんがが、合理的な根拠に基づいているとは思えません。自分の好みでなければくつろげないからです。

 楽曲は歌よりも器楽だけの方が適しています。歌詞があると、理解しようと脳が働いてしまいます。音が急に途切れたり大きくなったりする楽曲も勧められません。ゆったりしたテンポでハーモニー主体の曲を試してみましょう。

寝付けない場合は、寝床の中で音楽を聴き続けないように。寝床で音楽を聴くのが癖になると、床に就くと目が覚めてしまうように条件付けられてしまう恐れがあります。

朝はアップテンポな曲を。起床後は曲の好みに関係なく、気分が上がる音楽の方が眠気を減らせるとされます。好みの曲ならさらに快適です。

 

関連記事:お風呂と睡眠

     快眠を導く生活習慣の一覧