脳と体に適度なストレスを
睡眠は夜の眠る時間だけ良くしようとしてもうまくいきません。睡眠と覚醒は互いに影響し合う関係だからです。昼間にきちんと覚醒しておくことが、夜の睡眠に反映されます。
1.昼夜の体温の差を大きくする。
体内部の温度はおよそ24時間のリズムで変化します。通常は宵の口ぐらいに最高、明け方前後に最低になります。若いときは体温の変化が大きいのですが、加齢と共に小さくなる傾向があります。体内時計の機能が弱ると、昼夜の体温の変化が明確でなくなってきます。そうなると、昼間はスッキリしないし、夜もなかなかぐっすりとは眠れません。
昼間に覚醒度を高めて体温を上げておくと、夜間の体温低下がスムーズになります。昼夜の体温差が大きくなれば、寝付きは良くなり、睡眠途中で目覚めることも少なくなります。
2.よく動き、脳と体に適度なストレスを与える。
覚醒度を高めるには昼間によく動いたり、頭を使ったりして積極的に活動するのが基本。体と脳に適度なストレスを与えることは、昼夜のメリハリをはっきりさせるのに役立ちます。
外出する時間を増やすのも覚醒度を高めるのに有益です。外に出ることで運動量が増え、人に出会う機会が多くなるからです。社会的な接触はメリハリを高めるだけでなく、生体リズムの同調機能を強化し、乱れたリズムを修正する働きがあります。日中は家に閉じこもらず、外に出る頻度を高めて人に会うようにしましょう。
日中に光を浴びるのも覚醒度を高めるのに有効。太陽光には眠気を覚ます働きがあるからです。特に午前中の光は睡眠の質を高める働きが強いので、陽の差す場所で過ごす時間を増やすようにするとよいでしょう。
夜間に深い眠りを得たければ、日中にしっかりと起きておくこと。心身に昼と夜のメリハリをつけることを習慣化すると、体内時計の機能が強化され、昼間起き続ける力も夜眠り続ける力も高まってきます。日中の覚醒度を高めましょう。
関連記事:快眠を導く生活習慣の一覧