夕方に軽い運動をする。

 普段から運動を続けている人は眠りの満足度が高い。寝付きがよく、睡眠途中で目が覚める回数が少ないことが知られています。夕方から宵の口にかけては体が動きやすいうえ、楽に運動できます。運動には最も適した時間帯です。

 

1.体温の高低差が大きくなり、寝つきが良くなる。

 体内の温度はおよそ24時間の周期で変動します。体温は夕方から宵の口にかけて最も高く、明け方ごろに最低となります。体温が最高値を示す時間帯に運動をすると体温の高低差が大きくなり、寝床に入るころに体温がスムーズに低下するので、短時間で寝付けるようになります。

 一方、勧められないのは早朝と眠る直前の激しい運動。早朝は脳や体がまだ十分に目覚めていないので危険ですし、眠る直前だと交感神経系が刺激されて眠気を覚ましてしまうことがあるからです。

 運動能力にも同じ変動がみられます。体内の温度が高くなる夕方から宵の口の時間帯は筋肉が動きやすく、筋力もアップします。運動に対する疲労感や努力感にも日内の変動があり、この時間帯は同じ運動を続けても疲れを感じにくいというメリットもあります。

 

2.少し汗ばむ程度の運動を30分程度。

 運動の強度と頻度についてはどうでしょう。快眠には激しい運動は必要ありません。体への負担が少ない軽めのものがよいでしょう。ウォーキング、水泳、ヨガ、ストレッチなど少し汗ばむ程度の運動を30分ぐらい続けるのが理想です。できれば週に3~4回ぐらいは体を動かしたいものです。

 残念ながら、日本では運動習慣を持つ人は少なく、全体の3割程度に過ぎないのが現実です。2050歳代の男性で5人に1人、2040歳代の女性では6人に1人ぐらいしか運動をしていません。

 こうした運動習慣のない人がいきなり激しい運動をするのはかえって逆効果。疲れ過ぎて眠れなくなることがあります。まず、帰宅途中にバス停一つ分を歩いて帰ることぐらいから始めてはどうでしょう。大切なのは続けることです。