起床時間をそろえる

  地球に生息するほとんどすべての生物が体の中に時を刻む装置を備えています。その装置を体内時計と呼びます。体内時計に基づいて生み出される生理現象が生体リズムです。健康的な睡眠には、毎日、体内時計のリセットする必要があります。リセットのコツは起床時間を一定に保つことです。

1.基本は毎日決まった時刻に起きること

 生体リズムには秒単位の周期から1年以上の周期まで、さまざまな長さがあります。その中で周期が24時間に近いものをサーカディアンリズムと呼びます。

 人間のサーカディアンリズムは24時間ピッタリではなく、少し長いことが多い。にもかかわらず生活の時間帯が後にずれないのは、毎日、体内時計を24時間にリセットしているからです。

 ゼンマイ時計を思い出してみましょう。昔はラジオの時報に合わせて、乱れた針を元に戻したものです。そうしなければ、実際の時刻との差が広がっていくからです。

 体内時計も同じこと。毎日リセットしないと、同調を保っていた長短さまざまの生体リズムが同期しなくなる恐れがあります。同期の不足は心身の不調を招きます。

 体内時計のリセットの基本は毎日同じ時刻に起きること。休日もできるだけ平日と同じ時刻に起きるようにしましょう。長く眠るとしても1~2時間以内にします。それ以上長いと休日明けの朝が時差ボケ状態になってしまいます。

2.自然に目が覚めたときは、起きてしまう。

 目覚まし時計が鳴らなくても自然に目が覚めたら起きるタイミング。たとえセットした時刻まで2030分余裕があっても、思い切って起きてしまいましょう。その方がスッキリと目が覚めます。

 雨戸などで寝室を完璧に遮光すると、自然に目が覚めにくくなります。朝日などで起床の少し前から枕元が徐々に明るくなると目覚めがスムーズになります。朝の光を感じられる方が時間の手がかりを得やすいからです。

 

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